佐倉市長選挙公開討論会での発言
去る3月28日午後7時から佐倉市民音楽ホールで佐倉青年会議所の主催による佐倉市長選挙公開討論会が開催されました。私も立候補予定者のうちの一人として参加させていただきました。そのときの私の発言の概要を紹介させていただきます。この討論会の模様は地元TVのケーブルNET296でも放送されます。
[放 送 日] 平成19年4月1日〜4月10日
[放送時間] 12:00〜14:00 , 18:00〜20:00
市長選挙公開討論会での わらび 和雄 発言概要
1 自己紹介私は昭和24年7月、佐倉市先崎で生まれ育ち、地元の志津小学校を卒業しました。
当年とって57歳です。高校は県立船橋高校、大学は早稲田大学商学部を卒業しました。大学卒業後、外国為替専門銀行の東京銀行に就職しました。東京銀行では東京、大阪での勤務を経て、香港に5年ほど勤務しながらヨーロッパや米国の国際業務を担当した経験がございます。銀行の本店勤務の後、退職し、地元佐倉で会社を起こし、会社経営を行っております。この度、私が佐倉の産業経済の活性化の方策の一つに提案している、「起業、創業」を実践した次第です。会社のほうは皆様の信用を得て順調に推移しております。
その後、佐倉市観光協会、佐倉商工会議所、いんば農業協同組合、成田法人会、佐倉市中央ライオンズクラブの各理事、常議員等を勤めさせていただいており、また、佐倉市社会福祉協議会福祉委員、佐倉市民生委員、佐倉市先崎地区区長も仰せ付かって、社会活動にも積極的に携わっております。私の祖父が旧志津村村長、父が佐倉市議会議員だったDNAを受け継ぎ、やがて地元佐倉のお役に立ちたいという思いが強くなり、社会活動の経験を通して、この度の立候補の決意に至った次第でございます。
2 総合ビジョン
私たちは誰でも老いていきます。
昨年11月に公表された「国勢調査」の確定結果によると日本の65歳以上の高齢者の 割合は20%を超え、人口の5分の1が高齢者となりました。平均寿命も男79歳、女85歳となりました。8年後の2014年には人口の4分の1が高齢者になると予測されています。
我が国では合計特殊出生率の低下が顕著で、佐倉市においても0.97(2005年)で、県内でも最も低いほうです。既に、予想以上のスピードで人口減少が始まりました。
佐倉でも早急に高齢化・少子化の時代への対策をとらなければなりません。
また、環境保全、資源の有限性が強く意識される今の時代に求められるものは、人間の尊厳にふさわしい、安全安心で、経済的豊かさとともに精神的豊かさを実感することができる市民生活を実現することです。このため、経済社会の活力を維持しながら、その恵みによって人間を癒す自然を保全し回復するとともに、人生のどのステージにおいても豊かな充実感と我々に生きがいを与えてくれる文化を創造し、市民に多様な暮らしの可能性を提供できる生活空間を整備充実していきます。
そのため、私は
1 安心できる高齢化・少子化時代の福祉の充実
2 暮らしやすい生活環境の整備
3 次世代を担う青少年の育成
4 産業経済の活性化
の4つを政策の柱として必要な事業を行うべく立候補を表明しました。
もとより市の財源は経常収支比率が約97%と極めて厳しい状況ですが、私は既存の事業も含めて、全て市民参加、市民協働により事業の優先順位を選定して進めていきます。
私は「しがらみのない、クリーンな市政」を市民にお約束し、強い決意で目標を達成いします。
3 政策各論
@教育政策
教育政策は国家観を語るほど難しい問題です。国の在り方、社会の姿,現在及び将来の国民市民の生き方を決める問題といってもいいと思います。
昨今の混沌として価値観の定まらない、閉塞感の漂う世の中にあって、米100俵の精神を活かし優秀な人材が育つよう教育には十分力を入れていくべきだと考えます。
信頼できる学校,父兄も地域も学校や先生を信頼できる関係を作れる環境作りを目指して、学校、家庭、地域の役割を再認識し連携を強化することも重要なことだと思います。
将来の佐倉を担う子供たちの人格の完成と自主的精神に満ちた心身ともに健康な子供の成長と自他の敬愛と協力によって文化の創造と発展に貢献できる子供の成長を目標に教育委員会や学校が、最も望ましい環境で教育ができるよう、私が市長になったときには教育環境や教育施設設備の整備を充実します。
そして、目標は次の通りです。
- あらゆる可能性をもった子供の基礎的な学力と情操を育む教育
(知性、理性,情操、感性を備えた子供の育成) - 信頼される学校づくり
- 佐倉で学んだ子供は日常生活において挨拶ができ、良識をもって、知的に、冷静に 自己表現ができるといわれる教育
- 総合学習の充実した教育
(知識偏重の詰め込み主義教育ではなく、自己の存在を肯定してより良く生きようとする意欲や他者を尊重して助け合おうとする意欲、これらの意欲を基礎として自己を取り巻く様々な社会、人、自然等を認識するための知性、理性,情操、感性等を育む学習) - いじめ、自殺、差別の無い学校づくり
- 人権教育の充実・・・ 人権、命の大切さ、他人の命も自分の命もかけがえの無い大切なものであることを理解できる子供に育成する教育
- 少人数学級教育・・・子供、父母保護者と教師の信頼を増す環境づくり
A福祉政策
「高福祉・低負担」の実現に向けて、最大限の努力をいたします。
どんな高い目標でも現実の目標に設定しないと実現できません。高齢者福祉の推進、家庭・児童福祉の推進、青少年の健全育成の推進、健康づくりの推進、障害者福祉の推進、社会保障の充実、健康づくり・福祉・医療の連携、不当な格差や差別のない生活環境の整備、人にやさしい共助のまちづくりを高邁な精神で具体化します。
高齢化・少子化・人口減少が進む状況の中で介護を必要とする高齢者には365日の安心を在宅及び施設で提供し、また、介護を必要としない健康な高齢者にはいきいきと活動できる機会が必要となるので、その整備を進めます。
子供は社会の宝、地域の宝物として、子育て支援地域システムを整備します。子育て支援は男女平等が基本となった支援策でなくては実効性のあるものにはなりません。
そのために待機者ゼロ、保育時間に父母の生活を配慮した保育所等の整備充実を行います。保育ママの制度も充実し、地域での子育てを充実します。
また、乳幼児医療費の父母負担の軽減、グループホーム等の介護施設の充実整備、認知症対策、生きがい・働きがい対策、生涯教育の充実、コミュニティカレッジの設置、NPO法人やボランティア団体の支援を行います。
B市民協働政策
市民協働は市民の自主的な行動のもとに、市民と行政が対等な立場で責任を共有しながら、良きパートナーとして連携し、それぞれの知恵と責任において目標の達成に向けて取り組むことと理解をしています。「参加,参画」は市民が行政の管理のもとで政策の立案、計画の策定、事業実施、事業評価などに加わり、その責任は行政が負うものです。
協働はこれを一歩進めて市民と行政が責任を共有しながら連携するもので、市民の主体性がより発揮できるものです。
市民参加は地方自治の根幹である住民自治そのものです。特に市長の職務執行については単なるセレモニーではなく実質的に意思決定のプロセスに市民協働の関わりを期待しています。市民が行政の意思決定、事業実施に関わるための必要な情報提供を十分行うとともに、徹底した情報公開と市民協働による行政を推進します。また市民協働を進めるためにNPO法人やボランティア団体への支援も積極的に行います。市民協働で成果のあがる事業としては次のようなものがあると思います。
子育て地域支援システムの整備、高齢者の生きがい・働きがい対策、コミュニティカレッジの設置運営、不当な格差差別のない市民生活の実現、行財政の効率的運営、産業廃棄物・残土処分の徹底監視、不法投棄の防止、パブリックアクセスのできる自然環境の保全、志津霊園移転問題の解決、印旛沼の水質浄化、地域人材の育成、企業誘致、地場産業、中小企業の振興等です。
C合併政策
財政の厳しさだけで合併を云々すべきではないと考えています。合併は佐倉の貴重な文化、伝統が変わったり、失われたりすることもあるからです。佐倉より財政力が弱体な地方公共団体と合併することになれば佐倉市民の期待を裏切ることにもなりかねません。また、財政的に弱い団体同士が合併しても構造的に財政状態が良くなる合理的理由が見出せません。財政的理由だけで合併をするのは問題を先送りにするための「護送船団方式」に他なりません。ちなみに、酒々井町は佐倉より更に財政力が弱い町です。
佐倉市の今の17万人という人口は本当に丁度いい規模だと思います。舵取りをしっかり行えばそれなりに自立できる財政力を維持することもでき、なによりも行政と市民の顔が見える関係が成立します。市職員にしても市内でどんな問題があって、市民がどんな意見をもっているか大体わかります。市長も市政の重要課題についてはほぼ自分で把握できます。さらに市民の側からすると、ある重要な問題が発生し何とかしたいと考えたとき、本気になって市民全体に訴えて世論を作れば行政の方針を変えることもできます。そういうリアリティを市民が実感できる人口規模だと思います。30万人、50万人都市だと市民の力で実際に市を動かすという発想にはなかなかなっていかないと思います。市民と行政が適当な距離感を保つこと、そして健全な緊張関係を保つということが必要だと思いますので、現状が最適だと考えます。
従って、私は、市民及び議会が合併は必要であり、合理性があると判断しない限り、市長としては率先して合併を提案すべきではないと考えています。
D市有地の有効利用政策
西志津の多目的用地は、現在、一部(かつて消防署用地とされていた用地1760u)を除いて地方自治法でいう「行政財産」ではなく「普通財産」になっているものと思われますが、事実上「多目的用地」という行政目的を持って利用されているやや矛盾のある土地であるという現実があります。
普通財産だとすると法的には明確な行政目的が無いということになり、自由に使用、収益、処分といった利用が考えられます。従って、この土地は行政的将来需要の可能性が無いとの前提で申し上げます。
市が持ち続ける限り資産としての「効用の最大化」を実現できません。不動産は保有しているだけでは価値が生まれず、適正に利用することによってその価値が顕在化するのです。
この土地が人々の生活と環境にとって最も有効に活かされることが大事です。この有効活用はこれから高齢化、少子化、人口減少という今までと異なり、都市構造が変化し、縮小する時代を想定したものでなければならないと考えます。そのため、この地域の魅力を高めるアメニティとか付加価値を高めるものに利用され、地域の振興につながる利用がなされるべきだと思います。地域で考えて知恵を出していくことが重要だと思っています。
事業手法として一般的には定期借地、PFI、土地売却、等価交換、事業受託、不動産流動化等が考えられますが、これこそ市民協働で考えるべきものと思っています。
それと、寺崎区画整理事業区域内の市有地の件については、市役所に確認したところ、まだ佐倉市が取得していないということですので、「市の未利用地」としてその有効利用策を語るのは適当ではないと考えます。
私自身としては、今の佐倉市の財政状況を考えれば、明確な行政目的が無いというのに取得する必要はないと考えています。
E花火大会
印旛沼花火大会は私の子供の頃からの恒例の夏の行事として、毎年楽しみにしてきたものです。私は、今後も、この花火大会を夏の風物詩として市民や観客の記憶に残る花火大会として続けていきたいと考えています。
また、この花火大会によって近隣商店街に及ぼす経済効果も期待できることがありますし、更にこの花火大会を機会に各家庭に親類、縁者、知人が集まり旧交を温めるという市民に憩いを与えるような場にもなっています。
ただし、バブル期の花火大会をそのままの規模で復活するのではなく実施の手順、規模、内容等を見直し、現在の市財政を勘案したうえで、ボランティア団体等の協力,市内外からの寄付の見込み、雑踏警備に要する費用、対応能力等を検討し、背伸びをせず身の丈にあった花火大会を行います。特に今までの花火大会の経費の分析を行い、更に今後、市、市民、協力企業等の負担がそれぞれ許容できる範囲の規模、質を関係者が確認し合うことが大事で、そうして、はじめて市民協働の「佐倉の花火大会」が実施できるものと考えています。
この際、花火大会に訪れる観客のマナーの悪さが再三指摘されてきた経緯もありますので、見る側もゴミを捨てないとか、近隣住宅に迷惑をかけないよう配慮するとかマナーの向上に心掛けるべきであると考えています。
4 ディスカッション
他の立候補予定者の中には、佐倉市が平成17年に国から地方交付税が交付されない団体いわゆる不交付団体となったことをとらえて、他の市町村と比べて財政状況が優れている証拠と言っておられますが、市の経常収支比率が約96.5%にもなっているのにどう財政状況が優れているのか疑問に感じます。
財政危機が叫ばれて久しいが一向に好転せず、相変わらず危機に直面しています。夕張市のような財政的に破綻をきたした自治体も現れました。経常収支比率は一般的には75%程度が妥当とされ、80%を超えると、その自治体は財政弾力性を失いつつあると考えられています。佐倉市では96.5%で危険水域まで上がり、財政構造の弾力性が失われつつあります。民間企業の経営でいえば、経営安全率が著しく低下していて、信用力が失われ、企業経営の危機に瀕している状態です。
「最小の経費で最大の効果」をあげる行政を行うためには、常に行財政改革を続けなければなりません。
事務事業の必要度、緊急度の順位付けを市民協働による評価によって決定し、限られた財源の中で税金を効率的に使わなければなりません。不要不急と確認された事業を中止、廃止します。現在の福祉サービスを維持、向上させ、高齢化が進みますと市では平成22年までに約59億円の財源の不足が見込まれています。
市民サービスの低下をきたさないように組織機構の見直し、経費削減等を進めなければなりません。 一方、多額の市の未回収債権があるので、これを放置せず、きめ細かく分析し、メスを 入れることも重要です。
さらに歳出を抑制するだけでなく、増収策としても、地域経済の活性化を図るため、積極的に地場産業、中小企業の支援、新たな企業誘致、起業・創業の支援強化を行います。
5 ラストアピール
私は、次の9つの市政の目標、決意をもって市政に当たります。
@「高福祉・低負担」の福祉の実現
A高齢者がゆっくり、ゆったり暮らせる佐倉市
B利権、恐怖、圧迫、癒着に支配されない公正な行政
C市民を向いて高潔、清新、清潔に、透明性の高い行政
Dダミー(誰かの代わり)ではない、責任をもった市長による行政
E情報公開の徹底と市民参加・市民協働による行政
F暮らしや健康に過剰な自己責任を求められず、安心して過ごせる佐倉市
Gていねいで, 温かい、わかりやすい行政
H多様な文化や価値観を許容できる佐倉市
そして、私は
1 安心できる高齢化・少子化時代の福祉の充実
2 暮らしやすい生活環境の整備
3 次世代を担う青少年の育成
4 産業経済の活性化
を政策の基本に据えて全力で市政に取り組み、現在と未来の佐倉のために働きます。どうかご理解とご賛同を頂けますようよろしくお願いいたします。
近隣市でもあったように、後になってこんな筈ではなかった、そういえば当時から噂があったなどと後悔しないための市民の賢明な選択に耐えられるよう頑張ります。




